- 2024-09-17
漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供するJAXAベンチャー天地人が茨城県庁と契約
宇宙ビッグデータを活用した水道管の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供する、JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)が、茨城県庁と契約したことをお知らせいたします。
日本が抱える水道インフラの社会課題
上水道の「水道管の老朽化」が原因で全国各地で大規模な漏水事故が相次いで発生しています。しかしながら、国内には約16万km(約22%)の管路が法定耐用年数を超えており、現状の手法では経年管の点検・維持・修繕を実施するには、多額の費用を要するうえに、広域、かつ、短期間で行うことは困難とされています。さらに今後は、少子高齢化・人口減少により料金収入や職員数の減少が見込まれるため、問題は深刻さを増す一方です。天地人は宇宙ビッグデータを活用し、これらの課題解決に寄与したいと考えています。出典:水道統計(日本水道協会)
「天地人コンパス 宇宙水道局」について
画像は「天地人コンパス 宇宙水道局」のサンプルとなります。色のついている場所は水道管の漏水リスクが相対的に高い場所を指しています。漏水リスクの高低を5段階に分けており、赤色は漏水リスクの最も高い場所を指しています。
宇宙水道局は、衛星データとAI技術を駆使し、水道事業体や指定業者の効率的な漏水調査の実現を支援するクラウド型のマッピングサービスです。複数の人工衛星から取得するデータやオープンデータを活用し、100m四方の範囲で漏水リスクが高いエリアを特定します。電子化された給水台帳や配水管図と連携し、5段階評価の漏水リスクを一元管理。直感的で操作が簡単なインターフェースで、リアルタイムでデータを確認し、迅速な漏水検出と修理計画の立案を支援します。
本システムで日常的に漏水地点を登録・管理することで、蓄積した漏水データを基にAIが漏水リスクを再評価(精度向上が期待)することも可能です。2022年度に行った、内閣府の実証事業である豊田市との実証実験や他自治体へのヒアリングを通して、本システムに期待できる効果は点検費用が最大65%削減、調査期間が最大85%削減とされています。
技術力の高さと導入ハードルの低さが評価され、厚生労働省、国土交通省、総務省などの各省庁が実施する「第7回インフラメンテナンス大賞」では厚生労働大臣賞を受賞。2023年のサービス提供開始から1年で、累計契約自治体数*が20を突破しました。*契約更新含む(2024年9月現在)
- 人工衛星データの活用複数の人工衛星から膨大なビッグデータを取得、気候変動の影響も踏まえた漏水リスクを事業体ごとにご提案します。
- AIによる漏水リスク評価複数の人工衛星が観測したデータやオープンデータ、劣化・腐食要因や漏水発生情報等から機械学習(AI)を用いて統計学的に解析することで、評価精度を向上しています。
- 評価内容の確認・管理クラウド型の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」での評価内容を、モバイルPCによっていつでもどこでも確認可能です。現場での漏水調査の結果の入力・管理も可能となります。
- 検証・課題抽出漏水調査結果や市民からの通報内容をナレッジ情報として図面上に保存・印刷できます。また、AIに学習させることで解析精度を高めることが期待できます。
天地人コンパス 宇宙水道局 特設サイト
https://suido.tenchijin.co.jp/
茨城県庁さまのコメント
今回は大洗町において実証事業を行っております。大洗町では漏水による流量増加が疑われる区域等に対して漏水調査(音聴調査)を実施しておりますが、本システムを導入することにより、事前に漏水調査範囲の絞り込みができるため、漏水の早期発見・早期修繕が図られ、業務の効率化や収益性の向上につながるものと期待しています。県内自治体に対し、本実証の成果の共有を図ってまいります。
■会社概要
会社名:株式会社 天地人
所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
代表者:代表取締役 櫻庭 康人
事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル
Twitter:https://twitter.com/tenchijin_pr
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/tenchijin/
<本件に関するお問い合わせ先>
漏水事業担当:白坂、上村、伊藤
お問合せ窓口:info-compass@tenchijin.co.jp