- 2026-07-31
「宇宙水道局」の延べ導入事業体数が80を突破
衛星データとAIを活用し持続可能な水道事業の実現を支援する水道DXソリューション、導入が全国で加速

JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)は、衛星データを活用し持続可能な水道事業の実現を支援する水道DXソリューション「宇宙水道局」の延べ導入事業体数*が80を突破したことをお知らせいたします。
2023年4月のサービス提供開始以降、全国の多くの自治体や水道事業体の皆様に「宇宙水道局」をご評価いただいております。
*契約更新含む
見えざる地下のリスクにどう向き合うか
上下水道の管路は地下に埋設されているため、地上から正確に状態を把握することは困難です。目に見えない場所で進行する劣化や損傷は、突然の漏水や道路陥没といった形で表面化し、生活や都市機能に重大な影響を及ぼします。
上水道を例に挙げると、現在、日本では年間約2万件以上の漏水事故が発生しています。その主な原因は「老朽化」です。1960年代の高度経済成長期に布設された水道管の多くは設置から40年以上経過したいわゆる経年管で、約18.9万kmに達しています(出典:日本水道協会「水道統計」令和5年度)。更新費用は1kmあたり2億円と言われ、全国の自治体は危機的な局面を迎えています。
しかし、厳しい財政状況と技術者不足により、すべての老朽管を更新することは現実的ではありません。天地人はこうした社会課題に対し、衛星データとAIを活用した「宇宙水道局」による予防保全を目指したアプローチを行っています。
約14.8万kmの管路、約20.1万件の漏水リスクを分析

「宇宙水道局」では、2023年4月のサービス提供開始から2026年7月現在までに、衛星データを活用して全国の水道管路148,023kmを分析しました。これは、地球の赤道周長の約3.7周分に相当します。また、同管路延長において201,403件の漏水リスクを調査しました。
全国の水道事業体が保有するデータ形式や管理方法は実に多様です。「宇宙水道局」はこれまでの分析結果を基盤とし、漏水リスク診断の精度向上や、管路更新計画の策定における性能性向上を目指し、水道DXの推進に一層貢献してまいります。
「宇宙水道局」について
「宇宙水道局」は、衛星データを活用し持続可能な水道事業の実現を支援する水道DXソリューションです。技術力の高さと導入ハードルの低さが評価され、「第7回インフラメンテナンス大賞」厚生労働大臣賞、「第6回宇宙利用促進大賞」審査委員特別賞などを受賞。また、国土交通省が公開している『上下水道DX技術カタログ』に掲載されています(実用段階編187・188ページ)。

上水道向けサービス
1. 漏水リスク診断に基づく音聴調査支援
衛星データを活用した数メートル単位での管路のリスク診断により、高い解像度で現在・近未来の漏水のリスクの把握が可能です。また用途に応じて、メッシュ単位での漏水リスク診断にも対応します。漏水する可能性が高いエリアを絞り込むことで、優先的に調査すべき場所を簡単に見つけられ、効率的な維持管理を実現します。
2. 地域特性に応じた水道管の管路の更新計画策定支援
管路診断結果に基づく「健全度」(漏水リスク診断結果)と、一般住宅から重要給水施設(病院、学校、避難所など)まで、あらゆる施設や暮らしへの影響を包括的に考慮した「重要度」を組み合わせて評価することで、複数の「更新優先シナリオ」を作成します。地域の特性を考慮したシナリオを通じて、各管路の更新優先順位を合理的かつ透明性をもって決定することで、有用性の高い計画策定を支援します。
下水道向けサービス
下水道管きょの点検・調査の計画策定支援
各管きょにおける将来的な損傷(破損、腐食、クラックなど)の起こりやすさを示す「健全度」と、管きょが損傷した場合に周辺地域や社会活動へどの程度の影響を及ぼす可能性があるかを示す「重要度」を掛け合わせ、点検・調査の優先度を算出し、限られたリソースを効果的に配分できる計画策定を支援します。
宇宙水道局 特設サイト
https://suido.tenchijin.co.jp/